ハイブリッドとうちゃん

木漏れ日とむすこ

2011年3月のある日。

ボクとおばあちゃんは大げんかをしました。
たぶん今までで一番の、そしてこれからも二度とすることのないだろう大げんかでした。

原因は些細なことだった気がするけど
ボクとおばあちゃんは衝突してしまいました。

もう実家には世話にならない。
むすこと抱えられるだけの荷物を持って飛び出しました。

あと1ヶ月で近くの保育園に通い始める、
保育園の目の前の2人で暮らすための
マンションへの引っ越しが終わってすぐ、
という時でした。

引っ越したばかりのまだ何も片付いていない部屋で
途方に暮れました。家事どころか何から何まで
全て自分でしないといけない。

こりゃピンチだな。

毎日朝4時に起きて3時間ばかり仕事をする、朝ご飯を作って、
むすこを起こして、ご飯を食べて、保育園に行って仕事に行って、
保育園のお迎えに行って、晩ご飯を作って食べて、お風呂に入って、
絵本を読んで9時に寝る。

しかも、むすこはオムツが取れてなかったし、話す言葉もほとんど理解不能な状態。

それは忙しく余裕の無い日々でした。

そんな時にふと思い付いた「ハイブリッドとうちゃん」という言葉。
母親と父親を行ったり来たりするのって凄く難しい。

自分の中のスイッチをおとうちゃんとおかあちゃんで切り替えている感覚でした。
あぁ、なんかシングルファーザーというよりおとうちゃんとおかあちゃんのあいの子、
ハイブリッドとうちゃんだなと。

自分のことをハイブリッドとうちゃんと名乗ったら少しは気も紛れるし、
不幸な境遇でも2人で割と楽しそうに暮らしてるということが伝わればいいな。

そんな想いでした。

ハイブリッドとうちゃんとは、以前「ハイブリッドとうちゃんとは?」で書いた通り
ボクが自分の気持ちを前に進めるために考えた造語です。

ボクとむすこの人生はこのあと急展開を迎えます。
2人の生活が3人の生活になります。
“ボクとむすこ”が”ボクとむすことおかあさん”に。

人生いつ何が起こるかわかりません。

※ちなみにおばあちゃんとは自然に和解。ボクが頼むわけでも、おばあちゃんから何か言葉があるわけでもなく
ボクとむすこの家に毎日晩ご飯を届けてくれるように。それ以外にも沢山サポートしてもらっていて
今では感謝の言葉しかありません。ケンカとか今思うと恥ずかしい限り。

2013年5月9日(木) ハイブリッドとうちゃん

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