おかあちゃんとおかあさん
むすこには、おかあちゃんとおかあさんがいます。
自分を産んだのはおかあちゃんで、
おかあちゃんは病気で死んじゃったこと。
自分がおかあちゃんとおとうちゃんと住んでいたときは、
おかあさんはあや(私の妹)と住んでいたこと。
全部わかっている。
私たち大人はたまに言葉がごっちゃになって、
「おかあちゃん」と「おかあさん」を言い間違えたり
「おとうさん」という、うちにはいない人が出てきたりするけれど、
むすこは一度も呼び間違えたことがありません。
たまに
「これ、おかあちゃんにみせてあげる」
「おかあちゃんいってきます」
と、突然おかあちゃんのことを口にする。
一緒に買いに行けるときは、むすこが選んだお花をお供えする。
おかあちゃんのお誕生日には、保育所の帰りにケーキを買う。
なかなか毎月は行けないけれど、年に数回は皆でお墓参りに行く。
今彼がどういう風に理解しているのか、
これから大きくなる過程でどんな受け止め方をするのか、
私たちが全てをわかることはできません。
悩むこともあるのかもしれないけど、
母親が2人もいて、ラッキー。
くらいに思ってくれたらいいな。
私はおかあちゃんに会ったことがない。
写真や動画でしか見たことがない、16歳年上の女性。
でも多分、むすこに対して同じ思いを共有できる唯一人の人。
私のおかあさんとしての生活は、
おかあちゃんが遺してくれた色んなものに支えられています。
遠くて近い、不思議な存在です。
むすことおとうちゃんと私たちのことを、これからもよろしくお願いします。
2013年8月2日(金) おかあさん
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